** ヒバード 9代目とデートする噺 *
イタリアの空はとても青くて、あたたかくてなんだかとても気持ちがいい。
今回はヒバリの出張になんとかへばりついてやってきたイタリアの地。
直接木から啄ばむ果物もとても美味しくて、ボンゴレの城に付いた時点で別行動をしている飼い主(便宜上)に万が一置いていかれても、まあ…大丈夫だろう。
以前、置き去りを食らった時ボスの前でもっともらしく寂しげに泣いてみたら、ずっと一緒にいてくれた。
幸せだったね。うん
――もちろんその後、ボコボコにされた(ヒバリに)
横暴だな、まったく成長せんな!!!
「おや、鳥君」
回想に身を震わせていたところ、休んでいたオリーブの木下から声をかけられた。
――あ、こんにちは前のボンゴレボスさん
「こんにちは、挨拶が出来てよいこだねヒバードくん」
ニコニコとほのぼのした空気が流れるが、鳥は喋っていない思っただけだ。
相変わらずの年季の入ったボンゴレクオリティー(何か良く分からない)
あの家庭教師よりも怖い人だと鳥は思っている。
「ところでおじーさんと出かけるのはいやかい?」
ニコニコニコニコ――
きたっ。
この人は時々こうやって遭遇すると、こんなお誘いがある。
―――あ、ハイ。お供します
また毛づくろいしないとな…
因みに、鳥は世界各国を津々浦々と飼い主(便宜上)について回っているそんな鳥としばしば、遭遇するこのじーさん。
その度に、美味しい果物やスイーツの類を奢ってくれるがしかし―――。
「きゃあ可愛い。黄色い鳥さんね」
「ははははは」
「おじーさんは何処からきたの」
「はははははっは」
「そこのジェラート美味しいの一緒にどう?」
「はははははっはははははははは」
じーさんの品の良い高笑いが聞こえる。
小動物を使ってナンパするじーさん。
あ、ちょ!もみくちゃにしないでくださいシニョリーナ!!
「あら、鳥さんも食べるの」
『ピッ!』
が、しかし。
いつもわりといいものが食える。
因みに、ナンパしてどうこうしようってんじゃない、若い可愛い女の子と楽しくお話して若い精気を吸い取っているんだ!
ジェントルメンだから!!
「さ、帰りは綱吉くんと恭弥くんにおみやげかって帰りましょうね。美味しいお茶、淹れてくれるでしょうから」
またニコニコと…。
猛獣まで餌付けする男。
ボンゴレクオリティーって凄いね
なんか、もういろいろすいません。
長いものにはぐるぐる巻きなヒバードが大好きです。