** コミックス23巻誤植(?)をいろいろ想ってみました *
かなり、イタイ;
沢田綱吉がパタパタと駈けてゆく。
もちろん行先は雲雀恭弥の元であった。どんどんと加速をつけて、そして……
「さあ、僕のつなよ―――っふッぐ……」
「あああああああああ、じゅうううううどぅあいめえええええええ!!!!!」
どこかで誰かの断末魔の悲鳴が聞こえたが気にも留めない。
バカップルは滅べだの、消えろだの、状況考えろよこのKY!!などの馬頭も彼らのは届かない。
大きく腕を広げた雲雀に、綱吉は飛び込んで行った。
その勢いに、後頭部から派手に倒れた雲雀に対するブーイングも飛ぶ。
「っちょ…ちょっと、酷い仕打ちじゃないの?」
恋人たちの再会にしては情緒のない呻き声をあげた雲雀は何とか笑みを作ろうとして失敗している。
飛び込んでくると同時に、鳩尾に叩き込まれた拳がたまらなく痛い。
何気に死ぬ気の炎をまとっていたのは気のせいだろうか?
「五月蠅い。このナマモノ…」
「おや、気づきましたか?流石はボンゴレの超直か…や、め…やめ、て…いたい、いたいたっくっふッ」
ハイパーモードの斜に構えた瞳で見下しながら、膝で先ほど殴った鳩尾をジャストにグリグリとえぐるものだからたまらない。
傍からは、とうとう綱吉が下剋上だとかいろいろ言われているが向こうにこちらの会話は聞こえていないらしい。
「いいか、この真ん中空洞脳みそ?」
いえいえ、丸く切り抜かれているのは缶詰だけですよ?
なんて反論、今この状況でできるはずがない。
「俺のヒバリさんはもっと美人だし、もっと綺麗だし、もっと肌すべすべだし白いし、髪さらさらだし、色気あるし、なんかいいにおいするし、あと5ミリ首細いし――あーもう、あってるのウエストだけじゃないか、何やってんのお前?それでも霧?俺の守護者?本物だったら俺鼻血出るから、未来にあんなふうに成るんだなんて思っちゃったらもう、鼻血どころで収まんないから!!もう、でもあと3ミリ身長低いけどまだ伸びるんだからな!それに――」
まだあるのか?
幸いなことに、もう彼の声が遠くなってきた――――――――
『――もしもし、もしもし?聞こえますか雲雀くん?』
『聞こえたくないな』
『・・・・・・・・あなたの彼女(?)、もう、なんか、ほんとやばいですよ?』
『何、人の可愛いオンナ(!?)にケチつけようっての?コンクリで固めて道●堀沈めるよ』